Japanese
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綜説
膿疱性乾癬—乾癬における膿疱化の問題
PSORIASIS PUSTULOSA : PUSTULAR EXANTHEMATIC VERSION OF PSORIASIS
安田 利顕
1
Toshiaki YASUDA
1
1東邦大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Toho University School of Medicine
pp.425-432
発行日 1977年6月1日
Published Date 1977/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201744
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今日,乾癬の発症には,1つの先天的素因があつて,こういつた人々の皮膚に種々の刺激が働いたとき,本症に特有の紅斑落屑性局面からなる皮疹が発症してくるものと考えられている.この事実は,既に乾癬を有する個体においても,その健康皮膚部に同様な刺激を加えると,同一形態の皮疹の発生をみることを示すもので(isomorphic irr—itant),これが皮疹の増殖,新生の原因にあげられていることは,衆知の通りである.そうして,この現象は臨床的にKobner現象と呼ばれている.
このKobner現象の誘発因子としては,多くの場合,器械的,化学,温熱,日光刺激などの外的刺激が重視されている.また,ほかの皮膚疾患の皮疹のあとに発生してくることが少なくないが,これも同じ現象である.一方,Lomholt(1963)1)は体内因子もまた,乾癬の発症,誘発の因子となりうるとしてこれによつて皮疹の発生をみる現象をinternal Kobner phenomenonとした.この因子としては,1)細菌感染,2)精神的因子3)内分泌,4)環境因子(気候的および地理的),5)アルコール6)食事7)薬剤などがあげられている.
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