Japanese
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検査法
真菌抗原による検査法—白癬症の沈降反応を中心に
THE TECHNIQUES OF THE PRECIPITIN REACTION WITH FUNGUS ANTIGEN
原田 誠一
1
,
三浦 恒久
1
Seiichi HARADA
1
,
Tsunehisa MIURA
1
1日本医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Nippon Medical College
pp.521-528
発行日 1969年5月1日
Published Date 1969/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200503
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I.緒言
皮膚科領域における真菌症は,白癬カンジダ症が主なもので,そのほかスポロトリコージス,クロモブラストミコージス等があるが,対象の豊富な点では到底前二者におよばない。白癬,カンジダ症は通常病巣からの菌検出が容易で,また培養も手軽にでき診断的には直接検出法でこと足りる場合が多く,皮膚反応は補助的に,血清反応に至ってはその価値が凡そ実用的に乏しく,動物実験の一部を除いては単に学問的興味に止まるのが現状である。近時,副腎皮質ホルモンと目覚しい抗生物質の普及により治療界は大いに変化したが,同時に,これらの影響から従来みられなかったような型の真菌症が増加しつつあることは否めない。真菌検査が単に形態学に止まるのではなく,さらに血清反応の開発が次第に望まれるゆえんである。
我々の教室では上述の疾患に対して血清反応中沈降反応について実験を進めているので,まだその臨床的応用には程遠いにしても,血清反応中最も簡単な方法として以下白癬を中心にその成績を述べてみたいと思う。
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