Japanese
English
症例報告
胆管癌に合併したBazex症候群の1例
A case of Bazex syndrome associated with bile duct cancer
櫻井 英一
1
,
影下 雄一
1
,
井上 剛
1
,
森 志朋
1
,
高橋 和宏
1
,
赤坂 俊英
1
Eiichi SAKURAI
1
,
Yuichi KAGESHITA
1
,
Tsuyoshi INOUE
1
,
Shiho MORI
1
,
Kazuhiro TAKAHASHI
1
,
Toshihide AKASAKA
1
1岩手医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology School of Medicine, Iwate Medical University, Morioka, Japan
キーワード:
Bazex症候群
,
胆管癌(腺癌)
,
レチノイド
,
エトレチナート
Keyword:
Bazex症候群
,
胆管癌(腺癌)
,
レチノイド
,
エトレチナート
pp.824-827
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104131
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要約 67歳,男性.2003年に胆管癌の診断で加療歴がある.2009年4月に肺に同癌の転移による再発が指摘され,腺癌,Stage Ⅳと診断され,抗癌剤〔テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(TS-1®)や塩酸ゲムシタビン(ジェムザール®)〕にて加療されていた.同年11月頃より四肢や両耳に乾癬様角化性紅斑が出現し徐々に増悪した.皮膚生検病理組織像で不全角化を伴った著明な過角化,表皮突起の棍棒様延長や真皮浅層の血管周囲性のリンパ球浸潤を認め,胆管癌に伴ったBazex症候群と診断した.ステロイドやビタミンD3軟膏の外用は無効であったが,エトレチナート(チガソン®)の少量内服(20mg/日)と姑息的な放射線療法にて皮疹は一時的に改善した.胆管癌の合併に伴ったBazex症候群の報告は自験例が本邦初である.
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