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特集 最近のトピックス2012 Clinical Dermatology 2012
4.皮膚疾患治療のポイント
最近注意すべき院内感染と抗菌薬の使い方―MRSAの変化と新規抗菌薬の登場
New strategy of nosocomial infection of MRSA and usage of new anti-MRSA drug
田邊 嘉也
1
Yoshinari TANABE
1
1新潟大学医歯学総合病院感染管理部
1Division of Infection Control and Prevention,Niigata University Medical amd Dental Hospital,Niigata,Japan
キーワード:
院内感染
,
MRSA creep
,
治療薬物モニタリング
,
ダプトマイシン
Keyword:
院内感染
,
MRSA creep
,
治療薬物モニタリング
,
ダプトマイシン
pp.88-91
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103256
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要約 皮膚および軟部組織感染症における主な原因菌はStaphylococcus aureusをはじめとするグラム陽性球菌であるが,院内感染に焦点を当てるとそのなかでもMRSAが大きな問題となる.表層感染であれば適切な消毒,ドレナージ処置により比較的容易にコントロールできることもあるが院内感染ではなんらかの日和見宿主であったり,また手術部位感染など複雑性皮膚・軟部組織感染症として全身的に抗菌薬を使用する場面も多い.起炎菌の同定と感受性のある抗菌薬を使用することに加えて抗MRSA薬は使用量の調節が必要な薬剤があり,それらを合わせた適切な抗菌薬使用が予後の改善につながる.本稿では皮膚疾患における院内感染の主要な起炎菌であるMRSAに焦点を当てて,最近の傾向と新規薬剤を含めた抗菌薬使用法について概説する.
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