Japanese
English
原著
顔面に環状紅斑の出没を繰り返した小児Sjögren症候群
A juvenile Sjögren's symdrome,with relapsing annular erythema on the face
太田 馨
1
,
岡本 祐之
1
,
二村 省三
2
Kaoru OOTA
1
,
Hiroyuki OKAMOTO
1
,
Syozo FUTAMURA
2
1関西医科大学皮膚科学教室
2ふたむら皮膚科
1Department of Dermatology,Kansai Medical University,Osaka,Japan
2Futamura Dermatology Clinic,Moriguchi,Japan
キーワード:
小児Sjögren症候群
,
環状紅斑
,
虫刺症
Keyword:
小児Sjögren症候群
,
環状紅斑
,
虫刺症
pp.734-738
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102701
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要約 10歳,男児.初診の半年前から虫刺症を契機に顔面に環状紅斑が出現した.抗核抗体と抗SS-A抗体,抗SS-B抗体が陽性のため,当科を紹介受診した.一部に鱗屑,痂皮を伴った環状紅斑が両頰部,左額部にみられた.乾燥症状はなく,耳下腺造影MRI像では導管の拡張とapple tree appearance(1mm以下の点状陰影)を呈していた.以上より,小児Sjögren症候群と診断した.ステロイド内服投与にて皮疹は改善したが,6か月後,再び虫刺症後に顔面に同様の皮疹が生じた.環状紅斑はSjögren症候群の代表的皮膚病変であり,抗SS-A抗体関連病変として知られている.その誘因には日光曝露が重要であるが,虫刺症も皮疹の誘発に関連している可能性があるものと考えられた.
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