Japanese
English
症例報告
左前腕に生じた色素性eccrine poroma(Pinkus型)の1例
A case of pigmented eccrine poroma(Pinkus type) on left forearm
伊藤 理英
1
,
福田 英嗣
1
,
鈴木 琢
1
,
宇佐美 奈央
1
,
向井 秀樹
1
Rie ITO
1
,
Hidetsugu FUKUDA
1
,
Taku SUZUKI
1
,
Nao USAMI
1
,
Hideki MUKAI
1
1東邦大学医療センター大橋病院皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Toho University Ohashi Medical Center,Tokyo,Japan
キーワード:
eccrine poroma
,
エクリン汗孔腫
,
色素性eccrine poroma
,
Pinkus型
,
前腕
Keyword:
eccrine poroma
,
エクリン汗孔腫
,
色素性eccrine poroma
,
Pinkus型
,
前腕
pp.485-488
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102345
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要約 74歳,女性.7~8年前より左前腕に小結節が出現した.自覚症状がなく放置していたが,徐々に増大してきた.当科受診時,左前腕屈側に6×4mm大,やや青みをおびた灰黒色,周囲は淡い褐色調,表面平滑,弾性やや軟の境界明瞭な小結節を認めた.ダーモスコピー所見は,全体は青黒色でwhitish veilが覆っており,一部茶褐色調を呈した.病理組織像は,表皮から連続し真皮内に境界明瞭なporoma cellを主体とした腫瘍塊があり,一部で管腔構造や囊腫様構造も認めた.Poroma cellの細胞質内に多くのメラニン色素があり,間質部分には多くのメラノファージを認めた.以上より,色素性eccrine poroma(Pinkus型)と診断した.自験例では真皮網状層に多くメラニン色素が存在したため青色母斑と同様の色調を呈したものと考えた.
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