Japanese
English
今月の症例
成人の関節リウマチ患者の頭部に生じた多発性伝染性軟属腫の1例
A case of multiple molluscum contagiosum on the scalp of an adult rheumatoid arthritis patient
八木 絵里子
1
,
鈴木 洋介
1
Eriko YAGI
1
,
Yosuke SUZUKI
1
1日野市立病院皮膚科
1Department of Dermatology, Hino Municipal Hospital, Hino, Japan
キーワード:
伝染性軟属腫
,
成人
,
関節リウマチ
Keyword:
伝染性軟属腫
,
成人
,
関節リウマチ
pp.17-19
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101847
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 72歳,男性.関節リウマチにてプレドニゾロン3mg/日内服加療中.孫に伝染性軟属腫があり,数か月に一度の接触機会があったという.2005年頃より自覚症状を伴わない頭部の皮疹を認めており,近医にて尋常性痤瘡として加療されたが奏効せず,当科を受診した.前頭部から頭頂部にかけて半米粒大までのドーム状に隆起する紅色丘疹が多発しており,病理組織学的所見にて房状に増殖した表皮細胞の細胞質内に好酸性封入体を認め,伝染性軟属腫と診断した.成人発症例は基礎疾患を伴う症例が多く,白血病や膠原病,悪性腫瘍,HIV感染症,アトピー性皮膚炎などの合併が報告されている.本症例も関節リウマチがあり,さらにステロイド投与によって生じた免疫不全状態が発症に寄与したものと考えられた.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.