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特集 最近のトピックス2007 Clinical Dermatology 2007
5. 皮膚科医のための臨床トピックス
SJS/TENをめぐる医療裁判の概況―不適切な診断・治療の司法責任が今,問われている
Judicial judgement about the diagnosis and treatment of SJS/TEN
飯島 正文
1
Masafumi IIJIMA
1
1昭和大学病院附属東病院皮膚科
1Department of Dermatology, Showa University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
SJS/TEN
,
医療裁判
,
医師の司法責任
,
裁判所の判断
,
不適切な診断・治療の民事責任
Keyword:
SJS/TEN
,
医療裁判
,
医師の司法責任
,
裁判所の判断
,
不適切な診断・治療の民事責任
pp.141-143
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101636
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要約 投薬時の説明義務違反を認定した1996(平成8)年の高知医科大学TEN事例の高松高裁判決を契機として,近年,投薬時の説明あるいは適切な診断・治療を怠ったとして医師の司法責任を問うSJS/TEN事例の医療裁判が増加してきている.医薬品が適正に使用された場合には処方医師に民事上の重過失責任はなく,医薬品機構の副作用被害救済制度に委ねるべきである.初期症状を看過した,原因薬の中止や適切な治療が大幅に遅れた,などの事例で医師の司法責任を認定した裁判所の判断が続いている.SJS/TENの早期診断・治療に果たす皮膚科専門医の役割がいよいよ重要である.
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