Japanese
English
症例報告
免疫抑制剤と血漿交換によって軽快した成人Still病の1例
A case of adult-onset Still's disease with atypical cutaneous features and a severe clinical course
根本 育恵
1
,
川嶋 利瑞
1
,
巌 文哉
1
,
阿部 由紀子
1
,
宮本 千絵
2
,
山本 元久
3
,
鈴木 知佐子
3
,
高橋 裕樹
3
,
中村 準之助
4
Ikue NEMOTO
1
,
Toshimitsu KAWASHIMA
1
,
Fumiya IWAO
1
,
Yukiko ABE
1
,
Chie MIYAMOTO
2
,
Motohisa YAMAMOTO
3
,
Chisako SUZUKI
3
,
Hiroki TAKAHASHI
3
,
Junnosuke NAKAMURA
4
1札幌鉄道病院皮膚科
2札幌鉄道病院内科
3札幌医科大学内科学第1講座
4札幌駅前ヒフ科クリニック
1Division of Dermatology,Japan Railroad Hokkaido Sapporo Hospital
2Division of Internal Medicine,Japan Railroad Hokkaido Sapporo Hospital
31st Department of Internal Medicine,Sapporo Medical University
4Sapporo Ekimaie Dermatology Clinic
キーワード:
成人Still病
,
非定型的皮疹
,
インフリキシマブ
,
シクロスポリン
,
二重膜濾過血漿交換療法
Keyword:
成人Still病
,
非定型的皮疹
,
インフリキシマブ
,
シクロスポリン
,
二重膜濾過血漿交換療法
pp.1215-1218
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101099
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22歳,女性.生来健康であった.初診の1週間前から39℃台の発熱を伴って両肩に紅斑が出現し,全身に拡大した.皮疹はそう痒感を伴い自然消退傾向なく融合し,一部色素沈着,落屑を有していた.その後,咽頭痛,全身の関節痛が出現した.抗生剤に反応しない高熱,好中球優位(90%)の白血球増多,CRP上昇,フェリチン上昇,AST,ALT,LDH高値を認め,リウマチ因子・抗核抗体は陰性であった.また腹部CT,エコーにて脾腫を認めた.臨床的には定型的皮疹とは言いがたかったが,検査結果および臨床経過から成人Still病と診断した.ステロイド依存性の発熱,高度の炎症所見を認め,シクロスポリンを使用するも無効であったため,インフリキシマブ,メトトレキサートを併用した.その後,感染症を併発したため,二重膜濾過血漿交換療法を施行し軽快した.
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