Japanese
English
原著
当院における1996~2002年のブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)の入院患者の動向
Staphylococcal scalded skin syndrome due to MRSA in the inpatients of Kure National Hospital
金子 栄
1
,
河合 幹雄
1
,
間所 直樹
1
,
山田 悟
1
,
田中 丈夫
2
,
佐藤 友則
3
,
永禮 旬
3
,
福永 政司
3
Sakae KANEKO
1
,
Mikio KAWAI
1
,
Naoki MADOKORO
1
,
Satoru YAMADA
1
,
akeo TANAKA
2
,
Tomonori SATO
3
,
Hitoshi NAGARE
3
,
Masashi FUKUNAGA
3
1国立病院呉医療センター皮膚科
2国立病院呉医療センター小児科
3国立病院呉医療センター臨床検査部細菌
1Depertment of Dermatology,Kure National Hospital
2Depertment of Pediatrics,Kure National Hospital
3Depertment of Clinikal Laboratory,Kure National Hospital
キーワード:
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)
,
市中獲得型MRSA
Keyword:
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)
,
市中獲得型MRSA
pp.508-511
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100717
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国立病院呉医療センター(現,国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター)において1996~2002年までのブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)の入院患者13例の動向を検討した.女児5名,男児8名で,平均年齢は2歳2か月であった.SSSSの入院患者全例より,黄色ブドウ球菌が咽頭,鼻腔より検出された.検出されたブドウ球菌は13例中,11例がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)であった.検出されたMRSAの薬剤感受性においてはゲンタシン耐性が院内感染株より多いが,セフェム系の薬剤やカルバペネム系の薬剤には80%の感受性を示していた.以上よりSSSSの原因菌は,市中獲得型MRSA様の様式で感染を拡大している可能性が示唆された.
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