目でみる耳鼻咽喉科
尋常性天疱の1症例
西平 茂樹
1
,
中田 吉彦
1
,
坂本 賢生
2
,
山内 博幸
3
1秋田県厚生連雄勝中央病院耳鼻咽喉科
2秋田大学医学部耳鼻咽喉科学教室
3山内耳鼻咽喉科医院
pp.162-163
発行日 2000年3月20日
Published Date 2000/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902117
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尋常性天疱瘡の80%以上の症例では,その全経過中に口腔・咽頭粘膜の病変が発現し,50%以上の症例で口腔粘膜の病変が初発症状となることが報告されている1)。しかし,患者数が少ないためか2),われわれ耳鼻咽喉科医が実際に症例を経験することは比較的少なく,本疾患の食道粘膜組織に関する報告はさらに少ない3)。
今回,広範囲に咽頭粘膜剥脱が観察された尋常性天疱瘡症例で,肉眼的には剥脱病変を認めなかった頸部食道粘膜にも本疾患に特徴的な病理組織学的変化が観察された。
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