連載エッセイ 【Klein aber Mein】・4
耳管談義—1.機能的耳管狭窄症 2.耳管弁管説
浅井 良三
1,2
1神戸大学
2兵庫医科大学
pp.1014-1015
発行日 1994年11月20日
Published Date 1994/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901049
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耳管は中耳の臨床には重要な関係を持っている。中耳炎の治療で耳管の処置は不可欠とされている。
耳管は長さ3.5cm,上咽頭と鼓室とをつなぐ管腔で鼓室側1/3は骨性,咽頭側2/3は軟骨粘膜性で安静時には閉鎖している。水平面に45°の傾斜,咽頭壁に30〜40°の傾斜をしている。安静時には軟骨部は閉鎖し,あくび,大声を出す時,嚥下運動時等で開大する。耳管を開大する筋肉は軟口蓋筋,軟口蓋弓筋等である。主として軟口蓋挙上運動の際に耳管は開く。骨部は常時開存し骨軟境部はせまい。耳管狭部と称せられる。
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