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特集 めまい診療のNew Trend
《めまい診療のトピックス》
動揺病と地震酔い
Motion sickness and earthquake sickness
肥塚 泉
1
Izumi Koizuka
1
1聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科
pp.90-92
発行日 2017年1月20日
Published Date 2017/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201161
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POINT
●動揺病には船酔い,車酔い,空酔い,シネマ酔い,シミュレータ酔い,宇宙酔いなどがある。
●乳幼児ではほとんど認めない。入学前の小児期では顕著であるが,学童期頃までに70%がよくなる。女性に多く,成人まで持続する率も女性において高い。
●ふらつきや浮動感に前庭-自律神経症状(冷汗,蒼白,嘔気,嘔吐など)を伴う。眼振は認めないことが多い。
●発症メカニズムとしては,神経ミスマッチ説が有力視されている。
●地震酔いは下船病(Mal de debarquement)の一種と考えられている。動揺病とは異なり,じっとしているときに最も症状が強く,歩行や運転などの実際の動きによって軽減する。静止空間への再適応障害と考えられている。
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