私は知りたい
異常値の読み方(5)糖尿病
川合 厚生
1
1朝日生命糖尿病研究所外来診療部
pp.639-642
発行日 1989年8月20日
Published Date 1989/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200392
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はじめに
糖尿病は必ずしも内科で発見されるとは限らない。たとえば筆者のところへ通院中の某患者は,初め耳に"おでき"ができて耳鼻咽喉科を受診し外耳道炎と診断されたが,そのさい尿糖を検出されたことが糖尿病発見の端緒となった。しかしこのように未治療状態の糖尿病患者が耳鼻咽喉科や頭頸部外科を受診する事例は,あってもきわめて例外的と思われる。大部分の患者は糖尿病のほかに上記領域の疾病を偶発的に合併して,管理する内科医からの紹介状をもって両科を受診するに至るものと思われる。このような患者を迎え受けて当該科の医師が対応するに当たって,参考になるだろう事柄について以下に記述してみたい。前半は糖尿病のコントロールの指標をいかに読むかについて述べ,後半では手術前・後の管理について言及する。
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