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特集 頭頸部癌の治療指針―私たちはこうしている―
2.舌癌T2N0M0症例の治療指針―予防郭清の是非と機能障害への配慮―
2)上頸部郭清(SOHND)の適応
2)Indication of Supraomohyoid Neck Dissection
河田 了
1
Ryo Kawata
1
1大阪医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.425-430
発行日 2004年6月20日
Published Date 2004/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100616
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I.はじめに
多数の舌癌症例を有しているがんセンター系病院の,そのステージ別生存率はほぼ一定している1)。これは,舌癌に対して概して同様な治療が施行されていることを意味している。しかし逆にいえば,治療法に何らかの工夫を加えなければこれ以上の成績の向上が望めないともいえる。舌癌の予後に頸部リンパ節の制御が大きく関わっていることはよく知られた事実であり,N0症例に対する予防的頸部郭清術が予後を改善する重要なポイントである。
本稿では,舌癌に対する予防的頸部郭清術の是非,問題点,さらに機能障害に対する配慮などについて述べる。
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