特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略
Ⅱ.治療の実際
1.薬物治療の実際
私の第一選択薬
柏木 賢治
1
1山梨医科大学眼科学教室
pp.149-150
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907888
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フローチャート
私の場合,患者を前にして,比較的短時間で,確実な治療薬を選択するために,いつも頭の中にフローチャート(図1)を描くことにしているので,ここでは,個別の治療薬を列記するのではなく,それをご紹介してみたい。
まず,治療薬を選択する前に,この患者が本当に薬物による眼圧下降治療でよいのかを再確認する。つまり,手術療法などの他の方法が必要ではないか(症例によっては,特に閉塞隅角緑内障において,速やかで適切な手術もしくはレーザー治療が行われれば,生涯にわたり緑内障治療が不要となる),逆に無治療は可能かどうかを十分に検討する。さらに,続発緑内障では眼圧上昇機序をよく考慮し,眼圧上昇機序自体の治療が可能かどうか検討する必要がある。安易に抗緑内障薬を開始しないようにしている。
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