特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略
Ⅱ.治療の実際
1.薬物治療の実際
コリン作動薬
谷口 徹
1
1谷口眼科
pp.143-145
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907885
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はじめに
コリン作動薬の眼圧下降薬としての歴史は最も長く,既に1世紀以上になる。コリン作動薬は,副交感神経末端からの伝達物質であるアセチルコリンと同様の作用をもつ薬剤である。現在眼圧下降薬として使用されているコリン作動薬であるピロカルピン(サンピロ®,0.5, 1, 2, 3, 4%)やカルバコール(グラウマリン®,0.75%)は,毛様筋や瞳孔括約筋のムスカリン受容体に作用して効果を現す。
ピロカルピンは植物から抽出された天然アルカロイドである。眼圧下降効果の持続は約6時間であり,1日4回の点眼を必要とする。
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