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連載 眼科手術のテクニック—私はこうしている・67
カニューラによるテノン嚢下麻酔手技
Sub-tenon's anesthesia with cannula
德田 芳浩
1
Yoshihiro Tokuda
1
1総合新川橋病院眼科
pp.1345-1347
発行日 1994年7月15日
Published Date 1994/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410903935
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テノン嚢下と筋円錐コンパートメント
麻酔科では,いくつかの構造物に囲まれた液体の貯留しやすい単位領域を,コンパートメントと呼ぶ概念がある。コンパートメントは,必ずしも厳密な閉鎖腔である必要はなく「麻酔薬を注入した場合,貯留しやすい領域」と定義される。
図1は,家兎テノン嚢下に投与した造影剤の透視像である。眼球赤道部を越えたテノン嚢下に投与された造影剤は,眼窩尖端部を頂点とした円錐状で,底面は眼球を後方から赤道部前方まで包み込むように貯留している。家兎とヒトのテノン嚢の膜としての透過性には差がないので,この実験から次の3つのことがわかる。
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