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眼窩
井上 洋一
pp.561-562
発行日 1993年3月15日
Published Date 1993/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901566
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今年の話題の1つは,眼窩壁再建術におけるアパタイトセラミックスの使用である(基礎講座Ⅰ−0,一般講演Ⅰ−4)。歯科,口腔外科,耳鼻科分野ですでに広く用いられており,眼科では松葉ら(眼臨86:2077,1992)の報告がある。生体のアパタイトと同一の結晶構造をもち,組織親和性に優れており,今後デザインや強度の問題を解決すれば,さらに適応が広がると思われた。
また眼窩腫瘍で最も悪性とされる涙腺腺様嚢胞癌に関する講演が3題あった。長期再発例(Ⅱ−1),温熱療法(Ⅱ−5)および早期社会復帰の試み(Ⅱ−2)に関するもので,いずれも医療現場での真摯な努力を彷彿させるものであった。
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