今月の表紙
中心性漿液性脈絡網膜症のEn face画像
稲垣 恵子
1
,
西口 康二
2
1大阪医科薬科大学病院
2名古屋大学
pp.1234
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214923
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- 文献概要
症例は55歳,男性。3か月前より,左眼の変視を自覚し近医を受診した。その際,中心性漿液性脈絡網膜症を認めたため,循環障害改善薬の内服にて経過をみていたが,網膜下液の貯留が増大傾向にあり,早期治療を希望されたため精査加療目的で当院に紹介となった。
初診時の左視力は(1.0)であった。黄斑部OCTで網膜下液を認め,フルオレセイン蛍光眼底造影では,後期にてpooling,インドシアニングリーン蛍光眼底造影では,脈絡膜中大血管の拡張や脈絡膜血管吻合を認めた。さらに,広角OCTAが撮影可能なXepilio OCT-S1(キヤノン)にて,渦静脈膨大部を含めた広角En face画像を撮影した。1枚で23mm×20mmの広角OCTAが撮影でき,さらに4〜5枚の画像をパノラマ合成する機能が搭載されており,最大30mm(110度相当)の画像が取得できる。固視が悪いと時間がかかり,画像も粗くなってしまうため,患者さんにも協力をいただき,撮影者が声掛けをしながら撮影を行った。
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