増刊号 すべて見せます! 患者説明・同意書マニュアル—[特別Web付録]説明書・同意書の実例99点
1 眼瞼
眼瞼腫瘍切除術
飯田 知子
1
1第一東和会病院眼科
pp.30-31
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213728
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手術・治療の概要
眼瞼腫瘍は,本人ではなく医師が気づいて指摘することが多いというのが筆者の印象である。腫脹そのものには気がついていても,単なる“いぼ”だと思って放置し,初診時にはかなり成長してしまっているものもみられる。大きくなってから切除すると,切除範囲も広くなり傷痕や引き攣れを残しやすくなる。悪性である場合も考えると,早期に発見し手術を勧めるべきだと考えている。
眼瞼腫瘍で最も気になるのは,悪性か良性かという点であると思われる。まずはしっかりと腫瘍を細隙灯顕微鏡などで観察することが大切である。次に形状・大きさ・色・場所・出血・潰瘍の有無などを観察する。写真撮影による記録は後から見直すこともできるので極力撮っておく。また,問診により成長スピードや再発の有無,年齢などさまざなな鑑別診断の材料を集める。もちろん確定診断は病理組織検査であり,筆者は良性と思われる腫瘍であっても患者の了承が得られれば全例に病理組織検査を行っている。
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