特集 緑内障の新しい診療法とその評価—ホントのところは?
企画にあたって
鈴木 康之
1
1東海大学医学部眼科学教室
pp.1483
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213407
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今回の特集は,変化が著しい緑内障診療の最近の進歩について,「話はよく聞くけど実際のところはどうなの?」という疑問を解消しようという企画です。緑内障の新しい診療法が「実際にどこまで使えるのか? 使ったほうがよいのか?」について,各分野の第一人者の先生方にご解説いただきました。データが出揃っていない以上,はっきりした結論を出すのは難しかったと思いますが,現在得られるかぎりの最新情報と先生方の実際の使用経験をもとにして,読者の皆様の実診療に参考になるような内容をご執筆いただいたことに感謝いたします。
検査法に関しては,角膜および眼球の生体力学的特性を考慮して眼圧測定を行える機器としてOcular Response AnalyzerならびにCorvis® STについて朝岡 亮先生に測定理論の基本的なところからご解説いただき,また,眼圧の日内変動測定の実現に向けて臨床的に使用可能になったトリガーフィッシュシステムとアイケアHomeについては井上賢治先生にご解説いただきました。視野検査の新しい大きな潮流として注目を集めているヘッドマウント型視野計imo®および新たに身体障害者認定の基準として用いられるようになったエスターマン視野測定に関して野本裕貴先生にご解説いただいています。さらに多くの種類の機器が市販され,同時にさまざまな測定手法が提唱されて読者の皆様も混乱しているであろうOCTならびにOCTAについて,赤木忠道先生に現状を率直にご評価いただき,新しく市販された隅角検査機器のゴニオスコープGS-1の実際の使用感に関して溝上志朗先生にレポートいただきました。
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