増刊号 7年前の常識は現在の非常識!—眼科診療の最新標準
4.網膜・硝子体疾患
Special Lecture
黄斑円孔手術後にうつむきは必要か?
山下 敏史
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科感覚器病学眼科学
pp.282-285
発行日 2018年10月30日
Published Date 2018/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212922
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はじめに
黄斑円孔は,中心窩に円孔を生じる疾患であり,中心暗点(視野異常),視力低下や歪視・変視といった症状を起こす。そのほとんどが特発性であり,50〜70歳台に好発し,女性にやや多いとされている。その原因は,網膜硝子体界面の変化による硝子体牽引であることが明らかとなっているが1,2),それは生理的な現象であり,予防法は存在しない。また黄斑円孔には,特発性のほかに強度近視が原因のもの,炎症などが原因で起こる続発性黄斑円孔や眼打撲が原因で起こる外傷性黄斑円孔もある。
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