Japanese
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特集 眼窩疾患の最近の動向
眼窩疾患の外科的アプローチ
Surgical approaches to the orbital disease
田邉 美香
1
,
吉川 洋
1
Mika Tanabe
1
1九州大学大学院医学研究院眼科学分野
pp.208-219
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212587
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はじめに
眼窩は前頭骨,頰骨,篩骨,上顎骨,涙骨,蝶形骨,口蓋骨の7つの骨より構成され(図1)1),幅40mm,高さ35mm,深さ45〜55mmと狭く奥行きのある空間の中に,眼球,外眼筋,涙腺,涙器などが存在し,その隙間を脂肪組織が埋めている構造である。実際の術野は狭く,目標部位に到達するためにどのようにアプローチするかという術前の計画,および解剖学的知識が非常に重要である。
眼窩疾患の代表的な手術としては,眼窩腫瘍摘出術,眼窩骨折手術,甲状腺眼症に対する眼窩減圧術,眼窩膿瘍切開術,眼窩内異物除去術,涙囊鼻腔吻合術,眼窩内容除去術などが挙げられる。本稿では,そのなかで比較的頻度の高い眼窩腫瘍摘出術と眼窩膿瘍切開術について述べる。
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