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緑内障
澤田 惇
1
,
山元 章裕
1宮崎医大
pp.1056-1058
発行日 1989年6月15日
Published Date 1989/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210867
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今回は,「縁内障の視神経乳頭に関する諸問題」を主題として,北澤,岩田,澤田の司会のもと,2題の指名講演と9題の一般講演が行われた。
指名講演Ⅰは,難波克彦(新潟大)が視神経乳頭陥凹の立体観察について述べた。視神経乳頭陥凹(cup)の開口部とその底でC/D面積比を測定し,緑内障病期および神経線維層の欠損(NFLD)との関係を検討した結果,病期の進行,NFLDの拡大とともに特にcup底の拡大が著明であることがわかった。このことからcup底のほうが障害の程度をより強く反映すると思われる。NFLDとcupとの関係から緑内障では局所の欠損+びまん性の抜けがNFLDの基本型と考えられる。stereochronoscopyでcupの経時的変化をみると,cupは全体が同時に拡大するのではなく,局所の変化が中心となり拡大することがわかった。ONHAにより測定すると正常眼のrim面積は一定でなく,乳頭面積と相関する。cupの形状は皿状,円形,台形,二峰性に分類でき,緑内障では二峰性が多く,経過観察でもcup底の変化が大きいことがわかったと述べた。
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