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地域予防眼科
小暮 文雄
1
1独協医科大学
pp.437-439
発行日 1988年4月15日
Published Date 1988/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210354
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座長福島県医大山田宏圖助教授により開始された.第1席金沢大柳田他「高飛び込み選手に見られた網膜剥離の1例」.高校総体にも優勝した選手の両眼に網膜剥離および裂孔を認め,網膜剥離の手術経験を通して,高飛び込みの選手の剥離に注意を呼びかけた.高飛び込みの場合,鈍的外力の繰り返しによる外力で網膜周辺部に裂孔が生じやすいので,飛び込みの選手の管理の中に眼科的管理を加える必要を説いた.独医大小暮はその仲間の選手の検査をしたかと.それはしていない.金沢大河崎はこの症例は手術後も医師の忠告を受け入れず飛び込みを続け,高校総体に優勝する成績を上げた.このように本人の目的を達成するためには医師が苦しい選択を迫られるが協力してあげることも必要であろうと追加.座長の山田は飛び込み選手の検査を文部省の指示等を通して頂くよう追加.大阪船員保険佐藤は高飛び込み選手のepimaculal proliferationの発生症例の追加をした.第2席国立松本加茂他「国立松本病院における未熟児網膜症の統計的研究」2,500g以下の低体重児152例の統計的分析を行った.統計的に網膜症の発生と関係のあった因子は生下時体重,在胎期間,体内発育,IRDS,無呼吸発作,RBC最低値,酸素投与期間,総酸素投与量,輸血時期,輸血量,黄疸持続等であったとの報告である.佐野は母体側の状態を調査しているか,との問いに調べていなかったとのことであった.今後母体の状態を因子に加え調査することによって,予防に役立つ因子をつかめるのではないかと山田は追加した.
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