連載 眼科臨床レントゲン診断学・6
各論(3)—眼窩腫瘍(その3)
丸尾 敏夫
1
,
桐渕 利次
1
,
竹内 真
1
1帝京大学医学部眼科学教室
pp.1032-1033
発行日 1978年6月15日
Published Date 1978/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207698
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軟部組織の陰影増強
眼窩における軟部組織の陰影増強increase ofsoft tissue densityには,部分的陰影増強と全般的陰影増強とがあるが,腫瘍または炎症でみられる所見である。眼窩腫瘍では,軟部組織の腫瘍に際して認められることが多く,血管腫,血腫,髄膜腫,転移性腫瘍あるいは炎性偽腫瘍などでみられる。図1は34歳,女性の左黄色線維腫症の症例の単純撮影であるが,左眼窩の全般的な陰影増強が認められる。この所見は断層撮影で一層顕著となる。図2はこの症例の断層撮影であり,左眼窩軟部組織の陰影増強が明らかに示されている。
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