Japanese
English
連載 眼科図譜・243
視力の良好な朝顔症候群の1例
A case of morning glory syndrome with good visual acuity
浜田 幸子
1
,
井上 英幸
1
,
松田 久美子
1
Sachiko Hamada
1
,
Hideyuki Inoue
1
,
Kumiko Matsuda
1
1愛媛大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Ehime University School of Medicine
pp.196-197
発行日 1978年2月15日
Published Date 1978/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207579
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
1970年Kindlerによつて始めて朝顔症候群が発表されて以来,散発的に同様の症例が報告されて来た。朝顔症候群の特徴の一つとして,Kindlerは中心窩は正常と述べているが,報告されたほとんどの症例の視力は非常に悪い。たとえばKindlerの症例中,中心窩は正常で,もつとも視力のよいものは0.2であり,Krauseの報告した中心固視のある症例は,視力が0.4,植村の症例中,黄斑部正常,中心固視のある1例は0.3,他の1例は0.5である。最近われわれが経験した朝顔症候群の1例は,視力が0.9で,このようによい視力の報告は,今迄にない。視野もほぼ測定可能であつたので報告する。
症例は9歳の男子で,1976年秋,学校検診で左眼の視力障害を指摘された。既往歴としては,10カ月で正常に生まれたが,2歳頃よりてんかんの発作があり,現在迄抗てんかん剤を使用している。
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.