談話室
斜視と弱視の臨床
井上 正澄
pp.1091-1098
発行日 1961年10月15日
Published Date 1961/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207327
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斜視と弱視の診断治療には外眼病や眼内病のそれとは幾分趣を異にした所がある。即ち診断は多面的であるし,効果ある治療を行うには第1に当事者として眼科医,オルソプチスト,患者の母親などは深い愛情をもつて斜視や弱視の子供を具体的に指導し,第二には飽きないように根気よく治療をつづけ,第3には器械類の構造を知つて使いこなし,第4には症例に適当した自宅練習をやらせるなどのことが肝要である。
斜視と弱視の診断治療には共通点が少くないので,両者を併用することは眼科医にプラスする所でなれた看護婦や事務員などを指導すれば,オルソプチストやプレオプチストとして種々の検査や治療が出来る。本邦でもこのような技術員を使う眼科医が増加する傾向がある。
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