祝詞
桐沢先生の定年御退官にさいして
国友 昇
1
1日本大学
pp.1020
発行日 1971年3月15日
Published Date 1971/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204541
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昭和6年の春,新入局者が横に一列にならんで,石原先生に御挨拶した日のことをよく覚えています。その列の中に桐沢君もわたくしもいました。まるで昨日のことのようです。
このごろは還歴のお祝をやるのは,はずかしいといつて,ごくうちわでやる人が多くなりました。人生50年と言う風潮の中に育つてきて,戦後にわかに人生70年になつたのですから,もつともだと感じられます。しかし,病気したら石原先生のお得意な言葉ナトウルハイルング以外になかつた世に育ち,第2次世界大戦や敗戦の中をぬけて生き残つてきたことを思うと,お互にしあわせを祝福しないではおれません。
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