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文化人は,下水道の重要性を知つている。文化住宅,または,文化都市には下水道の設備がよく,ゆきとどいている。涙道は視器の下水道ともいえる。しかし,残念ながら涙道検査をおろそかにする眼科医がまた少くない。アメリカのSTORZの眼科機械のカタログを見ると,195頁の中で涙器に関する機械だけのが10頁も占めている。が,日本の半田屋の105頁より成るカタログにはまだまだ半頁にも達しない。これだけ未だ眼科医が涙器の重要性を充分に認識していない証拠ではないかと思う。
1936年秋は,涙道の排泄機能を結膜嚢内に2.0%フルオレスチン液の極く微量を点眼硝子棒で結膜面に塗布し,10分後に着色された涙液の消失状態によつて涙道機能を判断し得る新しい原理に基づく方法を,中眼雑誌に報告したことがある。その後,1942年検査方法を少しく改良した。つまり,0.2%フルオレスチン液の点眼により正常眼にでは5分間以内に消失し,異常眼では消失しない現象を標準にして検査する方法を朝鮮医学会雑誌に日本語で報告した。これらの検査方法は"今日公氏フルオレスチン法"として何れも眼科臨床に於て広く利用されている。
The state of the lacrimal drainage can best be evaluated by instillation of a minute amount of fluoresceinsolution in the conjunc val sack and re-observing the eye after 5 or 10 minutes. The lacrimal drainage function is regarded as normal when there remains no fluorescence at the time of re-examination. This method which was first described by the author in 1936, is independent on the amount or concentration of the fluorescein and is an excellent and practical way to evaluate the draivage function of the lacrimal fluid.
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