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I.はじめに
視力測定の条件を変えると,弱視の種類によつてその特徴が明らかにあらわれることがある。たとえば,von Noorden1)は眼前にフィルターを装用して視標が暗く見えるようにした場合に,斜視弱視ではそれに伴なう視力低下が一般の器質弱視と比較してあまり著明でないことを報告している。また併列視標の分離能力が弱視の種類によつて異なるという報告もある(Maraini2)その他)。 私は通常測定している5m視力の他に,小孔より見た場合や,視標を瞬間的に露出した場合など測定条件を種々工夫して,各種視力障害の視力を測定してみたところ,視力障害の種類によつて各々特徴があることが判つた。この現象を利用すると弱視の鑑別診断に役立てることが出来ると考えたのでここに報告したいと思う。
Visual acuity determination was conducted on patients with ftinctional amblyopia and with organic visual disturbance under various conditions as follows :
(1) visual acuity for distance at 5m, (2) visual acuity for distance at 5m as seen through an orifice before the eye, (3) visual acuity for near at 50cm, (4) visual acuity for near at 50cm under momentary exposure of the optotype by means of a shutter, situa-ted either (a) before the eye or (b) before the optotype.
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