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私の経験
眼科手術
Uber Bemerkungen fur Augenoperation
佐伯 靜男
pp.1249-1251
発行日 1955年10月15日
Published Date 1955/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202359
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手術は外科の生命である。その巧拙は直ちに患者の生命に関する。而して患者は万己むを得ず異常な決心を以て自体を医師に委ね医師は一刀以て病巣を剔出し之を救わんと欲し勇断事に当る。而も病者は真劍であるから医師は一層真劍でなければならぬ。決して虚言を弄してはならない。充分勉強してあれば予後経過は考えた通りのものである。眼科の手術は内眼に於てはalles oder nichtsで失明か開眼であり失明させたならば患者は一生涯死よりも大なる苦痛を感ぜなくてはならない。失明すると云われて自殺した人もあるのは周知の通りである。依つて眼科医は慎重に「インヂカチオン」を考えて万全の準備を整え菩薩の心を保ち鬼手を以て手術し決して失敗してはならない。前回迄の手術を省み今回の手術に対して考慮工夫することである。如何に手術すべきや。次に自己の考を述べ参考に供したい。
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