綜説
アメリカ眼科の印象—(其の1)
高野 安雄
1
1東京遞信病院眼科部
pp.1011-1017
発行日 1952年11月15日
Published Date 1952/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201340
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私は第3回ガリオア留學生として昨年7月中旬渡米,主としてテキサス及びルイジアナ兩州に學び,紐育において約3ケ月アイバンク(Eye Bank)を見學して本年7月末歸國しました。其の滿1ケ年の間に見聞した眼科に關する印象記を書きたいと思いますが,時間と費用に限りのある留學生の行動範圍はそんなに廣くございません。それ故多くの偏見や過誤があることゝ思いますが,其の點は皆樣の御海容をお願い致しておきます。
GARIOA (Government And Relief In theOccupied Area)留學生に對しましては,旅費や學費は米陸軍省が支出し,入學その他に關する實際の世話は國際教育協會I.I.E.(Institute of Int-ernational Education)がやつてくれます。今迄に第1回(昭利24年度)50人,第2回(昭和25年度)283人が出てをり,私達は第3回で471名(その中女子68名,醫者は男子のみ23名)そして本年第4回293名が派遣されました。研究題目と入學したい大學の名前とを書出してありましたが,何しろ上記のように人數が多いので殆んど希望通りにゆかなかつたようで,私は角膜移植とアイバンクを勉強したいから,紐育大學に入りたいと希望していましたが,割當てられましたのはルイジアナ州ニユーオーリヤンズ市にあるTulane Univ—ersity of Louisianaとゆう私立の大學でございました。
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