手術メモ・Ⅶ
(1)眉毛補充法/(2)睫毛補充法
中村 康
1
1日本医大
pp.553-554
発行日 1949年12月15日
Published Date 1949/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200502
- 有料閲覧
- 文献概要
眉毛の補充は火傷に依つて起つた前額,眼瞼に亘る巨大な瘢痕に伴うことが多い,眉毛の部分欠損のことがあり全欠損の事がある.瘢痕の処へ毛髪のある皮膚を移植するのである故手術其ものは六ケ敷しくなくても癒着治癒経過が思うように行かぬことが多い.皮弁の剥離,壊死,萎縮が起り又,皮弁は癒着しても脱毛してしまつて毛を植える目的の達せられぬと言うことも起る.
後療法手術竈の被覆繃帶は以前は創口とガーゼと癒着しないように硼酸ワセリンを塗つた,次で無菌処置の爲め青酸々化汞ワセリンを塗つた.更にスルフアミンの現われるや其粉末を創面に撒布した.最近はペニシリンワセリンが塗布される.又創面の接触部にはペニシリン溶液が滴加されるようになつて化膿もなく又癒着も非常に良好になつた.
Copyright © 1949, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.