特集 新しい時代の白内障手術
Ⅴ.白内障手術のデバイスの進歩
白内障手術機器の進歩―3)ニデック社
早田 光孝
1
,
谷口 重雄
1
1昭和大学藤が丘リハビリテーション病院眼科
pp.272-279
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103443
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はじめに
白内障に対する超音波水晶体乳化吸引術(phacoemulsification and aspiration:PEA)の進化に,PEA装置の発展が大きく貢献していることはいうまでもないであろう。超音波(US)発振は,連続発振からパルス発振,さらには高頻回パルス発振と進化し,低侵襲かつ効率的なPEAが可能となった1~3)。また,コンピュータ制御による吸引量・吸引流量のコントロール,灌流ボトル高の調整なども行われ,前房安定性は著しく向上した4~7)。
現在,国内では数社からPEA装置が販売されているが,ニデック社からは,昨年新機種であるFortas®(CV-30000)が発売された(図1)。前機種のCV-24000で好評であったソフトウェアは引き継ぎつつ,吸引システム,超音波発振などはさらに進化を遂げており,非常に高水準のPEA装置となっている。本項では,最先端のPEA装置であるFortas®の特徴について述べたい。
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