特集 緑内障診療―グレーゾーンを越えて
Ⅰ.診断編
1.眼 圧
測定体位と眼圧変動の関係
原 岳
1
,
橋本 尚子
1
1原眼科病院
pp.34-36
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102914
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眼圧は体位で変動する
眼圧は体位で変動する。具体的には眼と心臓の位置関係が重要である。立位や座位など,眼球が心臓より上にあるとき眼圧は低く,眼球と心臓が水平に位置するときは眼圧は上昇し,逆立ちのように眼球が心臓よりも低い位置になれば,眼圧はさらに上昇する。
その理由は房水の循環動態にある。房水は血液からつくられる。心臓から頸部を経て毛様体まで運ばれた動脈血は,主に血漿成分を中心に毛様体で房水となる。毛様体から眼内へ分泌された房水は水晶体後面,角膜裏面を経て前房隅角から線維柱帯,Schlemm管を経て上強膜静脈に戻り,再び静脈血となって心臓へ戻る。
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