書評
今日の眼疾患治療指針 第2版
丸尾 敏夫
1
1帝京大学医療技術学
pp.382
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102173
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『今日の治療指針』は,およそ医師であれば利用したことのない人はいないと思われるくらい医界に膾炙していると言ってよい。私自身,いまなお古い治療指針を紐解いて時々活用している次第である。ただ,『今日の治療指針』は他科医のための治療指針である。眼科医には,たとえば内科疾患の章については参考になる反面,眼科疾患の章は内科医には便利かもしれないが,われわれには役立たない。
眼科医のためには,眼疾患について掘り下げた知識が必要になる。そういった意味で刊行されたのが『今日の眼疾患治療指針』の初版の主旨であったようだ。初版発行後7年を経過し,その間従来の知識で十分間に合う分野もあれば,進歩が著しい領域もある。現時点での最新の各疾患への対応の指針が示されたのが本書で,日本の眼科をリードする田野保雄教授と樋田哲夫教授の総編集の下に企画されただけあって,項目の選定にもそつがない。項目は870項目にも及び,まず診断をしてその疾患までたどり着くのが大変という場合もある。
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