今月の表紙
YAGレーザーの誤照射
内田 強
1
,
玉井 信
2
1昭和大学眼科
2東北大学眼科
pp.228
発行日 2003年3月15日
Published Date 2003/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101125
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YAGレーザーを使った実験中に生じた誤照射の症例。防御ゴーグルを外したまま実験装置の光軸合わせ作業をしていたところ,誤ってターゲットからの反射光を右眼で覗いてしまい受傷した。装置の仕様は波長1,064nm,power最大50mJ,pulse幅最大5nsであるが,受傷時の出力は不明。受傷直後,視力低下と中心暗点を訴え当科受診。受診時視力 右0.5(矯正不能),左1.5(矯正不能)。眼底所見は,右黄斑部に400μm程度の凝固斑および網膜下出血,アーケード下方に少量の硝子体出血を認めた。2週間後,色素上皮の肥厚を伴う変性,1か月後には黄斑上膜・網膜皺襞・黄斑円孔を形成し,2か月後には黄斑上膜の肥厚を呈した。
写真は受傷直後からの経時的変化を撮影した。機材はコーワ社製眼底カメラPROIIIを使用し,画角35度にて撮影。フィルムはFUJICHROME PROVIA 100Fを使用。
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