特集 エコー 診療マニュアル
胎児
51.Fetal Biophysical Profile Score (FBPS)
金岡 毅
1
Tsuyoshi Kaneoka
1
1福岡大学医学部産婦人科
pp.1480-1482
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409905016
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胎児biophysical profiling score(FBPS)では,まず20分間のnonstress test(NST)を行う。NSTは妊娠後期における優れた胎児評価法であり,偽陰性率は1〜3/1,000である。しかしながら偽陽性率が75%に達するので,それを補うために30分間の胎児超音波観察を併用したのがFBPSである。FBPSは非侵襲的であり,CSTに比べて母児にとって安全である。
20分間のNSTでは,胎児胎動にともなう,15心拍/分以上の振幅をもち,15秒以上持続する胎児一過性頻脈accelerationが2回以上ある場合(図1a)を2点とする。20分間の胎児心拍数陣痛計測(CTG)のうち,胎児一過性頻脈が存在しないか,1回しかない場合(図1b),すなわちnonreactive NSTの場合を0点とする。右頁最下段に示すように胎児無酸素症の最初の徴候である。しかしながら,胎児がsleep stateであるような場合にもnonreactive NSTとなるので,さらに次の超音波胎児観察を施行する。
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