今月の臨床 思春期外来—診療上の留意点
思春期の異常とその対応
1.肥満
由良 茂夫
1
,
佐川 典正
1
1京都大学大学院医学研究科婦人科学産科学
pp.1094-1096
発行日 2000年9月10日
Published Date 2000/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904130
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はじめに
成人における肥満は,肥満に伴う高脂血症,糖尿病,高血圧などの生活習慣病との関連から,その重要性は広く認識されている.近年では,成人に限らず,小児期からの肥満が問題として取り上げられ,特集記事が組まれるほどの診療領域となっている1).小児期の肥満の多くが成人期にも持続するため,両者の移行期である思春期においても将来の生活習慣病予防の観点からの対策が重要である.加えて,思春期には生殖機能の開始および維持に対する肥満の影響を考慮しなければならない.本稿では婦人科からみた思春期肥満の問題点を整理し,最近の知見をもとにその対策について考えてみたい.
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