連載 ARTシリーズ・15
凍結胚使用ARTの成功率はどのくらいだろうか?
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.424
発行日 2000年4月10日
Published Date 2000/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903990
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1996年に施行されたARTの少なくとも15%,すなわち9,290例は凍結胚のみを使用して行われた.図は凍結胚と新鮮胚の使用による成功率を比較したものである.胚のあるものは凍結や解凍を経ることにより生存不可能となる.解凍卵全体に占める生存出産数の割合は,必然的に胚移植数に占める生存出産数の割合よりも低くなる.しかしながら凍結胚を使用したART周期では,卵巣の刺激と卵の採集という手間が省けるのでボーナスと考えることもできる.凍結胚を使用したART周期は,同じ理由で,新鮮周期の場合よりも低コストとなる.
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