今月の臨床 胎児へのlife line臍帯
臍帯の臨床
11.臍帯穿刺の適応とタイミング
渡辺 孝紀
1
,
岡村 州博
1
,
矢嶋 聰
1
1東北大学医学部産婦人科
pp.936-940
発行日 1999年7月10日
Published Date 1999/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903716
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1983年のDaffosら1)の報告以来,胎児の臍帯穿刺による胎児血採取(percutaneous umbilicalblood sampling:PUBS)は周産期医療において不可欠の手技となった.しかしこの操作は母児に対し侵襲的であり,その適応の選択においては得られる結果による母児の利益とこの手技に伴う母児へのリスク,すなわち合併症の発生をつねに考慮する必要がある.
現在,さまざまな適応でPUBSは行われているが,本稿ではわれわれの行ってきたPUBSの結果2)と経験した合併症について述べ,これらに基づいてPUBSの適応とタイミングについて主に妊娠22週以降の場合について検討する.
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