今月の臨床 卵巣がんと闘うために
検査・診断
2.画像診断 1)超音波断層法
赤松 信雄
1
,
繁田 浩三
1
1姫路赤十字病院産婦人科
pp.786-790
発行日 1999年6月10日
Published Date 1999/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903679
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卵巣腫瘍は,無症状であることが多く,silenttumorであるといわれる.また,ヒトのすべての臓器で最も腫瘍の種類の多い臓器である.したがって,卵巣悪性腫瘍の組織像・超音波断層像を始めとする各種医用画像も多種多彩である.本稿では卵巣腫瘤の悪性を疑う所見と見逃されやすい点を,超音波断層法を中心にカラードプラ断層法と超音波血流計測を含めて解説する.本誌(臨床婦人科産科)の53巻4号(1998年)に3編の論文を書き,卵巣腫瘍の超音波診断について詳しく解説したので参照していただきたい1-3).文中の「卵巣腫瘍」は良性腫瘍,境界悪性腫瘍,卵巣癌を含む悪性腫瘍を示しており,「卵巣腫瘤」は,組織型や画像診断での腫瘍に類腫瘍病変を含んだ表現である.
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