連載 カラーグラフ
実践的な腹腔鏡下手術・19
関連各科との連携と協調:I—胆嚢切除,子宮切除,直腸切除などから
伊熊 健一郎
1
,
子安 保喜
1
,
堀内 功
1
,
西尾 元宏
1
1宝塚市立病院産婦人科
pp.895-897
発行日 1998年7月10日
Published Date 1998/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903326
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近年の腹腔鏡下手術の進歩・発展には目を見張るものがある.各科においても腹腔鏡下手術としての術式の確立が図られ,積極的に適応の拡大も試みられている.しかし一方では,例え手術の手技・手法や使用する器具類が共通していても,各科の個別な対応から生じる管理・運営面での諸問題の発生も否めない事実である.これらの解決法の一つは,図1に示すように関連する各科がお互いに連携や協調を図ることで,合併疾患や特異疾患への対応が可能となり,機器や器具などの効率的な管理・運営も可能になるものと考える.
今回は,腹部外科と連携し協調して行った腹腔鏡下手術の中から,(1)胆嚢摘出後に子宮摘出を行った症例,(2)子宮摘出後に腟から挿入した手指で腸管や卵巣を触診した症例,(3)直腸子宮内膜症で子宮摘出後に腟を利用して直腸を切除し吻合をした症例,を提示するとともに,腹腔鏡下手術としての方向性や各科との連携の必要性などについても提言したい.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.