今月の臨床 婦人の尿失禁—トラブルへの対処
尿失禁を治療する
20.治療中のトラブル
荒木 徹
1
1あらき腎・泌尿器科クリニック
pp.1292-1293
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902278
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尿失禁,頻尿には抗コリン作用剤が頻用される.最近開発されたポラキス,バップフォーなどはとくに優れた効力をもつ.しかし,失禁の原因とタイプは多様であり,治療も一様ではない.そこを考慮しないで尿失禁と頻尿に対しこれらを投与すれば,尿閉や新たに溢流性尿失禁を作ることもある.一方,多くの問題点を持つ長期間の膀胱留置カテーテルは清潔間欠自己導尿(CIC)の導入で激減したが,社会的尿失禁や真性(完全)尿失禁など止むを得ずこれを置く場合もある.以下,これら2点による治療中のトラブルとそれに対する対策と予防法について述べる.
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