特集 鼎談
術中トラブルの予防と対策
血管手術
動脈剥離・露出操作中のトラブル
田辺 達三
1
,
多田 祐輔
2
,
松本 昭彦
3
1北海道大学第2外科
2東京大学第2外科
3横浜市立大学第1外科
pp.1530-1533
発行日 1989年9月30日
Published Date 1989/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210520
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松本(司会)血管の手術は一般外科でも非常に大事な領域になってきていますが,一応基本手技を修得されている方でも,トラブルに当たっては他の手術では考えられないような対処方法の必要なことが多くあります.今日はそういう方のために,その道のエキスパートとして田辺教授と多田先生をお招きし,いろいろお話をうかがいたいと思います.
まず動脈を剥離し,露出させてそれを遮断する操作中のトラブルからお話しいただけますか.たとえば動脈瘤あるいは閉塞性動脈疾患の手術中に,十分に剥離・遮断するゆとりがないうちに動脈瘤の破裂が起こったり,あるいは動脈に損傷を来して大出血が起こることが時にありますが,そういう時にどう対処なさいますか.田辺先生,いかがでしょう.
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