今月の臨床 体外受精マニュアル—新しく始める人へのアドバイス
体外受精—私のコツ
10.名古屋大学分院
菅沼 信彦
1
1名古屋大学医学部附属病院分院産婦人科
pp.1190-1193
発行日 1995年8月10日
Published Date 1995/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902254
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当院は国立大学の附属病院であり,不妊症治療を中心とする臨床とともに研究・教育機関としても機能している関係上,診療のみに従事する他の“ARTクリニック”とは趣を異にしている.医師は助教授1名,助手2名,非常勤医員3名の構成で,本院大学院生および関連病院から数名の医師に,研修を兼ね応援にきていただいている.大学人事異動のため,在職期間はせいぜい2〜3年であり(私の2年10か月が現在のスタッフの中で最長である),本稿の主題である“体外受精—私のコツ”という内容を紹介するには不向きかもしれない.しかしながら,大学病院の使命ともいうべき点—先端医療の中枢として,地域医療への教育・啓蒙活動,より効果的な治療法の開発,基礎的研究とその臨床応用—から,体外受精(IVF)に関しても関連病院および関連ARTクリニックと協同して,数多くの研究的アプローチを試みている.この“名古屋大学分院方式”ともよべるプロトコールが,IVFを新たに始められる先生方のご参考になればと思い,執筆させていただく.紙面の関係で要点のみの記載となるため,一般的方法は本書の各々の章を,また,詳細は文末の参考文献に示したわれわれの論文をご一読いただければ幸いである.
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