今月の臨床 ハイリスク妊娠—22週までの管理
内科的合併症
5.糖尿病網膜症
秋谷 忍
1
1産業医科大学眼科
pp.844-845
発行日 1994年7月10日
Published Date 1994/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901799
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妊娠により糖尿病網膜症の悪化した症例が報告され始めたのは1950年頃からである.わが国では1973年に堀内の報告が見られる.1979年には大森1)が自験例に基づき網膜症のないものは妊娠中に網膜症は発生しない,毛細血管瘤と静脈欝滞だけのものも妊娠分娩によって悪化しない,点状出血と滲出物の認められるものは妊娠分娩によって悪化するようである,などと報告している.その後,10数年経過した現在の一般的な考えについて述べる.
1988年から89年にかけて木戸口らが3編の論文を発表しているがこれが現時点でのわが国における情報のすべてと考えてよいと思う.
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