今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
F.内分泌・不妊
45.不育症の原因の検査
神崎 秀陽
1
,
今井 公俊
1
,
森 崇英
1
1京都大学医学部婦人科産科
pp.516-518
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901707
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不育症とは,妊娠能力が夫婦間にあっても妊娠期間を完遂できず,生児が得られない状態をいう.したがって,不育症に含まれるものとして,自然流産,早産,周産期における胎児死亡などがあるが,そのほとんどは流産(習慣流産)が占める.
日本産科婦人科学会の定義によると,習慣流産とは連続3回以上の自然流産のくり返しをいう.これに対して,連続した2回の自然流産のくり返しは,反復流産と呼ばれている.しかし,統計によると,連続2回の自然流産の既往がある患者は,3回目の妊娠も自然流産に終わる可能性が高いとされ,臨床的には習慣流産患者と同じく検査,治療が進められることが多い.
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